佐伯という大地で
先日、家の畑の芋掘りをしました。イノシシに荒らされほぼ全滅 だった去年に比べればたくさん収穫できたのですが、葉やつるのわりにイモがあまり大きく育っていない株もたくさんありました(「つるぼけ」と言うらしいです)。それでも、色んな形や大きさのサツマイモは愛おしく、天ぷらや煮物、スイートポテトなど、様々な形で食卓に並んでいくのが楽しみです。
また、以前野菜づくりについて調べていたとき「コンパニオンプランツ」という言葉に出会いました。1種類だけで育てるときと比べ、異なる種類の野菜や植物を一緒に栽培すると、病害虫を抑えられたり、成長を促進できたりすることがあり、そうした良い影響をもたらす相性の良い作物の組み合わせを「コンパニオンプランツ」と呼ぶのだそうです。
私は、野菜作りと人づくり(教育・子育て)は共通点が結構あると思っています。野菜作りで大切なのは「土作り」だとよく言われますが、これは教育のための環境作り。現状を踏まえ、その野菜の特徴に合った環境を整えることが大切です。ほかにも、水や肥料を与えないと枯れてしまうけれど、与えすぎても腐ったり弱くなったりする。収穫まで手間と時間がかかる。季節やタイミングが大切。本来持っている生命力…コンパニオンプランツの話も然り(しかり)です。
10月12日、学び館「サエスタ」を会場に、小学校と合同で咲笑希祭(文化祭+学習発表会)を行いました。初めての試みで大変な部分もありましたが、コンパニオンプランツのように、小中双方にとって有意義だったと感じています。中学生は、小学生がいることで、自分たちが通ってきた道のりを振り返り、中学生としての自覚ある振る舞いを意識し、それがブース活動や合唱の充実に繋がりました。小学生にとっては、楽しむだけでなく、身近なモデルと出会うことで夢や目標が具現化したところもあるのではないでしょうか。保護者や地域の方には、佐伯の子どもたちの9年間の成長とパワーを感じていただけたと思います。また、教職員にとっても、小中の相互理解を深める交流の機会となりました。
生徒の振り返りを読むと、小学生の一生懸命頑張る姿を見て合唱への意欲が上がったというもの、合唱の楽しさを味わったというもの、不安や諦めそうな気持ちを乗り越え達成感を味わったというもの、今後や次年度への課題が見つかったというもの等、その時々の様々な感情や自分の成長に繋げようとする姿勢が見て取れました。ご参加・ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。
10月17日には、第3回学校運営協議会を開催しました。小・中学校の前期の活動について、めざす子ども像の検討、咲笑希祭や課題解決に向けての協議と盛りだくさんでしたが、委員の皆様から様々なご意見をいただくことができました。会を終え、この佐伯という大地で子どもたちが健やかに育っていけるよう、手を携え、大地をより豊かな環境に整えていくことが、学校運営協議会の使命だなと感じています。