6月22日 水無月の終わりに
早いもので6月もあと少しになりました。今月末で令和3年が半分終わるかと思うと、気持ちがあせってしまう自分がいます。そして、今年度の学校生活も、あと一月足らずで1学期が終わります。
昨年度を踏まえて「今年こそは!」という気持ちで臨んできましたが、岡山県にも緊急事態宣言が発出される等の状況に、予定していた教育活動を変更せざるを得ないことも多くありました。しかし、1・2年生の校外学習、冴希祭(体育会の部)の実施等、普段の学校生活だけでは学べない経験をする機会をもつことができたのは、保護者の皆様のご理解があったからこその成果だと感じています。ありがとうございます。また、町や町教育委員会のご支援の賜物でもあると感じています。
6月5日に開催した冴希祭(体育会の部)では、練習や準備の段階から生徒たちは精一杯の力を発揮していました。みんなが使う場所の汚れに気付いて進んで掃除をする姿や、使う道具をいつの間にか用意している姿など、他の人のことを考えて動いている生徒もたくさん目にしました。また、がんばりすぎて体調を崩したり怪我をしたりする生徒が増え、「このままで当日は無事に迎えられるだろうか」と不安に感じたこともありました。チームの中で意思疎通がうまくいかず、悩んでいる生徒の姿も見ました。しかし、それらのことを乗り越えて、当日には参加生徒全員が楽しんで笑顔で競技や演技を行うことができました。閉会式で麻植生徒会長は「ダンス発表会の中止で、自分達が作ったダンスの発表ができず辛い気持ちだったが、今日、みんなで笑顔で踊りきることができ、やっと私たちのダンスが完成したような気持ちでとても嬉しかった。」と語りました。様々な機会を失ってやりきれなさを感じたからこそ出た言葉だったように思います。
不自由な中にも希望を見出したり、不自由な時だからこそ人の優しさや思いやりが感じられたりすることを、この1年と数か月で私は学んだような気がしています。生徒も順風満帆な毎日を過ごしているわけではありません。しかしそんな時こそ、学びや気づきのチャンスであることをこの経験から感じ取ってくれたのではないかと思います。
この1学期で生徒たちは確実に成長を遂げています。そして、まだまだ成長の種はたくさん詰まっています。家庭・地域・学校が一体となって、水や日光などの種を育てる養分を与えていきたいと考えています。学校の様子を見ていただく機会が少ないですが、情報を発信していきますので、ぜひご協力をお願いします。