ちょっと立ち止まって考える

 40日間という長い夏休みもあと少しで終わろうとしています。できていない宿題と格闘している人も多いかも知れません。かく言う私も、中学生(あ、高校生でも!)の頃、夏休み前には「今年こそ毎日少しずつ計画的に勉強するぞ!」と目標を立て、7月中は何とか継続できるものの、8月に入った頃からペースが乱れ、結局、夏休み後半に溜まった宿題と向き合う……の繰り返しだったように思います。それによって、「自分はコツコツ努力することが苦手なんだ」と思い込み(これ以外にも様々なエピソードはありますが)、大人になった今でも継続することには消極的です。

 今、改めて考えてみると、夏休みの宿題にまつわる失敗には、幾つかの要因があるように思います。その幾つかを挙げてみると、① 自分に合った目標設定ができていなかった ② うまくいかなかった時に振り返り修正をしなかった ③ 設定した計画に無理があった 等が考えられます。

 ①「自分に合った目標設定」は、自分自身の性格や好きなこと苦手なことを考慮しながら少しでも楽しんでできる方法や、やる気になる状況を作って取り組むように考えることです。②「うまくいかなかった時に振り返り修正」は、計画から外れた場合の対応を考えることです。同じ「できなかった」という事実があっても、その日に予定外の用事が入りできなかったのか、ついつい遊んでしまってできなかったのか、そこには大きな違いがあります。それを振り返り、考えて修正をすることは、大人になってからでもよく行っていることです。計画通りにならないとき、見込み違いで失敗したときにどう対応するか、その対応によって、その後の自分は大きく変わってくると思います。③「無理のない計画」は、②で述べたように予定外のことが起こる可能性は誰にでもあるので、余裕のある計画を立てることです。2割程度のゆとりを作っておけば、計画から少しズレたとしても対応は可能です。
 
 このように考えてきて、これは中学生の夏休みの宿題の事だけでなく、今の自分の仕事にも言えることだと、改めて感じました。生徒の皆さんが経験していることは、大人になってからのことにも生かされることです。自分の持ち味を生かしながら、大きな目標や小さな目標を達成するために、具体的な計画を立て実行する。一人一人の目標や取り組むべき内容は違いますが、2学期に自分の決めたことを継続するために、少し立ち止まって考えてみてください。そして、「継続できた」「実行できた」「目標が達成できた」という実感のもてる2学期にしていきましょう。