つなぐ、受け継ぐ

 8月末から9月にかけて、バスケットボールのワールドカップが行われ、相次ぐ逆転勝利と48年ぶりのオリンピック出場権自力獲得に日本中が沸きました。私も、10数点差から追い上げ、追いつき、逆転していく過程を、心の高揚を感じながら観ていました。

この「AKATSUKI・JAPAN」の活躍は様々なメディアで伝えられましたが、その中で、前回のワールドカップや東京五輪で、全敗という屈辱を経験したメンバーの思いに触れていたものが目に留まりました。前チームでの経験(成果と課題)やそこで感じたことを持っている人が居て、日本代表としての誇りや変わらず大切なことは受け継がれつつ、そこに新メンバーが加わり、新しい発想ややり方を取り入れながらチームとして進化していく。目には見えにくいけれど、彼らの存在・果たした役割は大きいのだろうな、そして学校にも通ずるところがあるなと感じました。

 また、4年ぶりに開催された「さえきふるさと夏祭り」では、本校の有志も実行委員として企画段階から関わり、1時間のステージ発表の企画・運営や育てた野菜の販売をさせていただきました。そこでは、普段の学校生活ではできない経験とともに、大人の実行委員の方の話や皆のために働く姿から学ぶことも多かったのではないでしょうか。生徒たちが地域の先輩からのメッセージを受け取り、今後も何らかの形で地域に貢献しようという気持ちをふくらませていることを願っています。

 中学校では、ちょうど学校の中心的な役割が3年生から2年生へと移行するタイミングを迎えています。夏休みには3年生が部活動を引退し、10月には生徒会執行部や専門委員長も1・2年へと代替わりします。そして今は、9月30日の冴希祭(文化祭の部)に向け、準備や練習に励んでいるところです。いずれの場面でも、3年生は自らの姿を見せながら、どのような思いを込めてバトンをつなぎ、フォローしていくのか、1・2年生は受け継いだものをどこへ向かって(何を目標に)どう進化させていくのか、教職員も含め、しっかり思いをつなぎながら進んでいきたいと思います。

 最後になりましたが、地域の皆様、各事業所の皆様には、ふるさと夏祭りやチャレンジワーク等、貴重な学びの機会を提供していただき、本当にありがとうございました。文化祭では、感謝の意も込めて「地域とつながる活動」や「全校合唱」に取り組みます。生徒の頑張る姿を是非ご覧ください。