「毎日が楽しくなる習慣~心のコントロール~」

 長い夏休みが終わり,いよいよ2学期がスタートします。全校生徒が大きな事故なく2学期を迎えることができたのは,保護者の皆様のご理解とご協力があったからと感謝しております。ありがとうございました。今学期もたくさんの行事があります。1人1人の自己肯定感が高まった生徒たち,さらなる成長を見せてくれるものと期待しています。2学期も一人一人が輝くように,お力添えのほどよろしくお願いします。

 さて,生徒のみなさん,2学期に行われる行事において,学級や学年を越えた仲間のために取り組み,自分にとって充実した学期にしてほしいと思います。そのための心構えを,明治大学文学部教授の齋藤孝先生のエッセイ(重要箇所のみ抜粋)から紹介します。

 現代は「不機嫌の種」が多い時代です。SNSは,たくさんの人とコミュニケーションをとれるすばらしいアイテムですが,誰かの「不機嫌」な言動が目につきやすくなったことも事実です。周りに不機嫌な人がいると,影響されて自分の気持ちも落ち込んでしまいます。それは同時に,自分が不機嫌なとき,知らず知らずのうちに,周りの人を圧迫しているかもしれない,ということです。誰もが心地よく社会で生活するために,まずは自分が上機嫌でいること,そのために,自分の機嫌を自分でとることが,これからは重要になってくると思います。

①上機嫌モードで人に接する

 機嫌よく過ごすには,人と会話をすることが大事なことです。誰とも話さないと寂しさが募って,気持ちがふさいでしまい,不機嫌になってしまいます。相手と話をすると聞くと,難しく考えてしまうかもしれませんが,あいさつにちょっとした話題を加えればよいのです。相手が好きなものや興味がありそうな話題などです。また,ポジティブに相手をほめてみるのもよいかもしれません。

②気持ちの収支決算をしてみよう

 毎日を楽しく充実して過ごすには,不機嫌の種が大きくならないうちに,ストレスを小刻みに吐きだしていくことが重要です。家に帰ったあとに,嫌なことが多いときは,その日のうちに気分を上げて,収支をプラスにすれば,不機嫌を明日に持ち越さなくてすみます。その方法として,好きな音楽を何度もリピートして聴く。湯船にゆっくりつかって心身の疲れを洗い流す。SNSなどを極力控え,読書に親しむ。があります。昼間と違う世界に没頭することで,日中の嫌な出来事が気にならなくなってきます。

 機嫌よく毎日を過ごし,仲間との絆をより深めながら日々努力を続けてほしいと思いま す。気分を上機嫌モードにするために,先生は本を読みます。秋は読書の季節。本は,いつも側にいてくれる友達であり,学ぶことや楽しいことがいっぱいあるからです。

『神様の御用人~浅葉なつ~』『ペンギン・ハイウェイ~森見登美彦~』お薦めです。