『 涙 』 

  6月2日の体育会へのご観覧、生徒たちへのご声援、ありがとうございました。地域とつながることを意識した 「地域参加型体育会」。 真剣勝負の競技、お祭りムードの種目、係の仕事とどの場面を切り取っても生徒たちは輝いていました。あの日の生徒、保護者、地域の方の笑顔を思い出すと、いまでも胸が熱くなります。新たな体育会の演出により、生徒全員の自己肯定感が高まったと思います。佐伯中学校のすすむべき方向性を感じることのできた一日でした。次なるステージでの生徒の活躍をご期待ください。

 また、6月16・17日の備前東地区夏季総体には、野球部・ソフトテニス部・剣道部が出場しました。3年生にとっては最後の総体、悔いのない戦いができたと報告がありました。保護者の方のご理解とご協力あっての部活動。生徒は 「感謝の心」 をもって試合に臨んだと聞きました。3年間ありがとうございました。結果として、野球部は県大会 (佐伯中としては9年ぶりの出場) を勝ち取り、7月7日準決勝に挑みます。応援をお願いします。

 さて、体育会当日感動で自然とあふれ出た涙、総体で勝利した瞬間と惜敗した瞬間に出た涙など、6月は多くの涙を見る場面がありました。そんな時、先日 『涙』 について書かれたエッセイに出会いました。その抜粋を紹介します。

・・・生まれた我が子を初めて見る若き夫婦の安堵の涙、肉親を喪ったおりに流れる惜別の涙、あるいは美しい映像や音楽に昂ぶって流す涙。さまざまな涙があるけれど、うれし涙だけが望ましいというものではない。悔し涙を流した体験が人を発奮、成長させ、うれし涙を味わうことにつながっていく。これからどんな由縁で泣くにせよ、その都度、何かしらの彩りを人生に与えてくれるのは間違いない。今、涙活という言葉を耳にする。それは意識的に感情を昂ぶらせ、涙を流すことでストレスを解消しようという現代用語である。感情を抑え、本音を容易に話せない現代人は、理屈や規則に縛られた社会へ反発するために、無理して泣いて発散するのである、涙活のように強制的に自分を泣かすまではしなくとも、人は時に心ゆくまで涙を流してもよい。人としてもっと自然に生きるため、そして、より豊かな人間性を養うために。

 このエッセイを読んで、自然と流れる涙は見ている側に、感動を伝えるものであると改めて納得しました。今日から始まる期末テスト、どんな準備をして臨んでくれるのでしょうか。結果を手にしたとき、うれし涙を流すのか?悔し涙を流すのか?その答えは、家庭学習にあると思います。希望に満ちた夏休みを迎えることができますように、テスト期間中ご家庭での叱咤激励をお願いします。