「 秋に思う ~いいことが起こる人の特徴~ 」

 この数日はずいぶん涼しくなりました。猛暑・酷暑と呼ばれた夏はたった1か月前のこと。畑のあぜ道に咲く彼岸花も盛りを過ぎ・・・あっという間に秋も深まり,1か月先には,北の各地からは雪の便りも聞こえるかもしれません。『四季』の移り変わりは早いものです。先月の24日(月)は中秋の名月でした。「中秋の名月」とは,十五夜とも言われ,月見をするには最も良い日と言われています。月見の風習は古く,9世紀頃に中国から伝来し,月を見て詩歌を詠んだり,祈りを捧げたり,月を愛でる風習が続いています。そして,日本には『四季』を味わう素晴らしい文化や伝統があり,その一つ一つがとても趣に富んでいます。特に秋は「スポーツ」「芸術」「勉強」「読書」「食欲」「収穫」など語尾に『の秋』のつく言葉がたくさんあるように,何事をするにも一年の内で最高の季節だと考えられています。何をやるにも過ごしやすく,勉強に運動に最適の季節です。特に,3年生は進路選択の佳境の季節で,実力を大きく伸ばす時です。1・2年生にとっては心を大きく成長させる時です。ぜひこの時を大切にしてほしいと願っています。

 さて,中学校では6日(土)に行われる文化祭に向けて,練習の終盤戦,学級の仲間が一丸になって,最高の舞台を創り上げるため,頑張っています。どの生徒の表情も充実感に満ちあふれており,当日のパフォーマンスが楽しみです。学年それぞれの思いのこもった文化祭にぜひご来場いただき,お子様の成長を感じてください。よろしくお願いします。当日は,弁論大会・全校合唱・吹奏楽同好会演奏も組み込まれています。地域とつながる活動を続ける生徒の思いが届き,会場が一杯になることを祈っています。ご近所の方にお声かけいただければ幸いです。

 生徒のみなさんへ。

学級や学年を越えた仲間のために取り組み,自分にとって充実した文化祭にするために,いいことが起こる3つの特徴を,早稲田大学名誉教授の加藤諦三先生のエッセイ(重要箇所のみ抜粋)から紹介します。

☆  いいことが起こる人は,『自分から動く人』である。しかし,いつもいいことが

起こる人はいない。いいことが起こるように,いいこと悪いことを含めて,起き

たことを自分の行動でいいことにつなげている。物事から逃げず対応することが

大切である。(中略)うまく対処できるときもあれば,うまく対処できないとき

もある。しかし,対処することによって自信が芽生える。つまり,【自ら動けば

自信がつく】のである。また,起きたことを,相手や周りのせい(責任転嫁)に

しないことも,いいことが起こる人の特徴です。 ☆

 文化祭に向けて,学級の中での自分の立ち位置を再確認してほしいと思います。自分ができることは何かを考えて行動すれば,相手から思いやりを得ることができる。それが周りに伝わり,いいことが波及する。文化祭で,いいことが一杯起き,満足感に満ちあふれることを期待しています。  

「毎日が楽しくなる習慣~心のコントロール~」

 長い夏休みが終わり,いよいよ2学期がスタートします。全校生徒が大きな事故なく2学期を迎えることができたのは,保護者の皆様のご理解とご協力があったからと感謝しております。ありがとうございました。今学期もたくさんの行事があります。1人1人の自己肯定感が高まった生徒たち,さらなる成長を見せてくれるものと期待しています。2学期も一人一人が輝くように,お力添えのほどよろしくお願いします。

 さて,生徒のみなさん,2学期に行われる行事において,学級や学年を越えた仲間のために取り組み,自分にとって充実した学期にしてほしいと思います。そのための心構えを,明治大学文学部教授の齋藤孝先生のエッセイ(重要箇所のみ抜粋)から紹介します。

 現代は「不機嫌の種」が多い時代です。SNSは,たくさんの人とコミュニケーションをとれるすばらしいアイテムですが,誰かの「不機嫌」な言動が目につきやすくなったことも事実です。周りに不機嫌な人がいると,影響されて自分の気持ちも落ち込んでしまいます。それは同時に,自分が不機嫌なとき,知らず知らずのうちに,周りの人を圧迫しているかもしれない,ということです。誰もが心地よく社会で生活するために,まずは自分が上機嫌でいること,そのために,自分の機嫌を自分でとることが,これからは重要になってくると思います。

①上機嫌モードで人に接する

 機嫌よく過ごすには,人と会話をすることが大事なことです。誰とも話さないと寂しさが募って,気持ちがふさいでしまい,不機嫌になってしまいます。相手と話をすると聞くと,難しく考えてしまうかもしれませんが,あいさつにちょっとした話題を加えればよいのです。相手が好きなものや興味がありそうな話題などです。また,ポジティブに相手をほめてみるのもよいかもしれません。

②気持ちの収支決算をしてみよう

 毎日を楽しく充実して過ごすには,不機嫌の種が大きくならないうちに,ストレスを小刻みに吐きだしていくことが重要です。家に帰ったあとに,嫌なことが多いときは,その日のうちに気分を上げて,収支をプラスにすれば,不機嫌を明日に持ち越さなくてすみます。その方法として,好きな音楽を何度もリピートして聴く。湯船にゆっくりつかって心身の疲れを洗い流す。SNSなどを極力控え,読書に親しむ。があります。昼間と違う世界に没頭することで,日中の嫌な出来事が気にならなくなってきます。

 機嫌よく毎日を過ごし,仲間との絆をより深めながら日々努力を続けてほしいと思いま す。気分を上機嫌モードにするために,先生は本を読みます。秋は読書の季節。本は,いつも側にいてくれる友達であり,学ぶことや楽しいことがいっぱいあるからです。

『神様の御用人~浅葉なつ~』『ペンギン・ハイウェイ~森見登美彦~』お薦めです。

『1学期を振り返って』

 まず始めに、この度の西日本豪雨により、被災に遭われたみなさまにおかれましては、衷心よりお見舞い申し上げます。1日も早く日常生活が取り戻せますことをお祈り申し上げます。

 さて、時のたつのは早いもので、本日、70日間(1年生は67日)の1学期が終了します。始業式や入学式で、「地域とつながる学校づくり」に向けて、4つの愛(自己愛・友愛・家族愛・地域愛)を大切に過ごそうという話をしました。今学期の学校生活の子どもたちは、学習、部活動、行事や仲間づくり、どの場面を切り取っても、真剣さの中に笑顔がありました。また、関わっていただいた地域の方にも笑顔がありました。その様子から、生徒1人1人の自己肯定感が高まったと感じるとともに佐伯中学校の新しい伝統の構築へ向けての一歩が踏み出せたと感じています。子どもたちのこれからの活躍が楽しみです。

 しかし、生徒たちが無事1学期を終了することができることは、保護者の皆様のご理解とご協力、そして地域の方々の支えと応援があったからこそと、感謝しております。夏休み中も、これまでと同様に家庭・地域・学校がしっかりと手を取り合い、見守りのネットワークが形成できればと思っております。お力添えのほどよろしくお願い致します。

 結びに、生徒の皆さんへ。

 明日から夏休みです。この夏休みの過ごし方で、2学期が決まります。常に目標を忘れずに努力する休みとしてください。夏休みの始まりは2学期の始まりだと考え、悔いの残らないように過ごしましょう。8月27日の始業式に、一回り成長した皆さんと会えることを楽しみにしています。

『 涙 』 

  6月2日の体育会へのご観覧、生徒たちへのご声援、ありがとうございました。地域とつながることを意識した 「地域参加型体育会」。 真剣勝負の競技、お祭りムードの種目、係の仕事とどの場面を切り取っても生徒たちは輝いていました。あの日の生徒、保護者、地域の方の笑顔を思い出すと、いまでも胸が熱くなります。新たな体育会の演出により、生徒全員の自己肯定感が高まったと思います。佐伯中学校のすすむべき方向性を感じることのできた一日でした。次なるステージでの生徒の活躍をご期待ください。

 また、6月16・17日の備前東地区夏季総体には、野球部・ソフトテニス部・剣道部が出場しました。3年生にとっては最後の総体、悔いのない戦いができたと報告がありました。保護者の方のご理解とご協力あっての部活動。生徒は 「感謝の心」 をもって試合に臨んだと聞きました。3年間ありがとうございました。結果として、野球部は県大会 (佐伯中としては9年ぶりの出場) を勝ち取り、7月7日準決勝に挑みます。応援をお願いします。

 さて、体育会当日感動で自然とあふれ出た涙、総体で勝利した瞬間と惜敗した瞬間に出た涙など、6月は多くの涙を見る場面がありました。そんな時、先日 『涙』 について書かれたエッセイに出会いました。その抜粋を紹介します。

・・・生まれた我が子を初めて見る若き夫婦の安堵の涙、肉親を喪ったおりに流れる惜別の涙、あるいは美しい映像や音楽に昂ぶって流す涙。さまざまな涙があるけれど、うれし涙だけが望ましいというものではない。悔し涙を流した体験が人を発奮、成長させ、うれし涙を味わうことにつながっていく。これからどんな由縁で泣くにせよ、その都度、何かしらの彩りを人生に与えてくれるのは間違いない。今、涙活という言葉を耳にする。それは意識的に感情を昂ぶらせ、涙を流すことでストレスを解消しようという現代用語である。感情を抑え、本音を容易に話せない現代人は、理屈や規則に縛られた社会へ反発するために、無理して泣いて発散するのである、涙活のように強制的に自分を泣かすまではしなくとも、人は時に心ゆくまで涙を流してもよい。人としてもっと自然に生きるため、そして、より豊かな人間性を養うために。

 このエッセイを読んで、自然と流れる涙は見ている側に、感動を伝えるものであると改めて納得しました。今日から始まる期末テスト、どんな準備をして臨んでくれるのでしょうか。結果を手にしたとき、うれし涙を流すのか?悔し涙を流すのか?その答えは、家庭学習にあると思います。希望に満ちた夏休みを迎えることができますように、テスト期間中ご家庭での叱咤激励をお願いします。

「チーム佐伯」出航!

BonVoyage!

 勤務2年目になりました校長の香山です。保護者の皆様、お子様のご入学、ご進級、おめでとうございます。今年度も全職員とともに、生徒の確かな成長のために、全力を傾けて取り組みます。本校教育の推進にお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

 生徒たちは、昨年度より生徒会を中心に、地域とつながる活動を展開しています。地域で育ててもらっているから地域に対して恩を返したい、佐伯中学校を地域から愛される学校にしたいという思いなどから活動をしています。活動を終えた後の生徒の表情は、満足感に満ちあふれ、自己肯定感が高まっているのを感じます。今年度もつながる活動を継続して参ります。体育会・文化祭などの行事や平素の授業など、ふるってご参観に来校いただければと思います。その際、ご近所の地域の方をお誘いいただければ幸いです。

 さて、今年度の『チーム佐伯」は、1年生24名、2年生20名、3年生18名の合計62名で始まりました。始業式・入学式と生徒からは、やる気がほとばしり、頼もしさを感じています。この生徒たちの心身をさらに成長させ、佐伯中の歴史の新たな1ページを刻むための学校教育目標は、【心豊かで、他と共によりよい社会を実現する生徒の育成】です。この目標の達成のために、生徒信条の「三やの気迫」(やる気・やりぬく・やさしさ)の精神を根底に、学習・学校行事・委員会活動・部活動・地域とつながる活動に自らすすんで取り組ませたいと考えています。生徒一人一人が学校内外でがんばる姿に温かい声援をおくっていただければ、生徒の励みになると思います。よろしくお願いします。